2017/05/18
個人で事業を営んでいる人や、会社を経営している人は
消費税を計算して、申告しなければなりません。
(売上額が少ないなど、一定の条件があれば、
免除されます。)
この計算には、原則的な方法と、簡易的な方法の2種類が
あります。
Contents
原則的な方法
事業を営んでいる場合、売上だけ発生するということは
ありえません。何らかの費用が発生しているはずです。
例えば、商品を購入したり、お給料を支払ったり、
文房具を揃えたり、とかです。
この発生した費用の支払いと同時に、消費税も支払っています。
例えば、文房具をコンビニで買ったら、消費税をプラスした金額を
支払っているはずです。
原則的な方法は、支払った費用にのっかった消費税を丁寧に
ひとつひとつ合計していく方法です。
簡易的な方法
簡易的な方法は、支払った消費税をどんぶり勘定で計算します。
あなたは、たぶんこれぐらい消費税を支払うと思われる人だからと、
売上に対して一定の割合を乗じて、支払った消費税を
計算する方法です。
そして、この一定の割合のことを、「みなし仕入率」と言われています。
個人的には、「消費税控除率」といったほうが、わかりやすいと思います。
この割合は、業種によって、変わってきます。
たとえば、卸売業は90%、棚卸し業は80%などと決まっていきます。
卸売業は、みなし仕入率(消費税控除率90%)なので、
棚卸し業よりも消費税が低いとういうイメージです。
(なお、この簡易的な方法は基準となる年の売上高が5000万円以下
でないと選択できません。)
原則的な方法が有利か、簡易的な方法のほうが有利か、年によってもちがう
大きな設備投資をして消費税をたくさん支払った年は、原則的な方法で
消費税を計算したほうが、有利になる場合が多いです。
これは、簡易的な方法は、売上に対する預かった消費税の大体90%や
80%を費用に付随する消費税だと仮定して計算しているので
預かった消費税よりも支払った消費
税のほうが多いことを想定していません。
預かった消費税よりも支払った消費税のほうが多い年には、当然消費税は
国などから戻ってくるのですが、簡易的な方法で計算していると戻ってきません
ので注意が必要です。
原則的な方法か、簡易的な方法かは先に決めなくてはならない
だいたい消費税の計算は、その年が終わってから決算と同時に計算
するかと思います。で、その時点で簡易が有利なので、原則から
簡易的な方法に変更することはできません。
逆に、ずっと、簡易的な方法をとっていたけど、計算してみたら、
原則的な方が有利なので変更するということもできません。
その年が始まる前日までに届け出を国などに出しておかないと
いけないというルールがあります。
なので、前もって、どちらが有利になるか予想しなければなりません。
予想と言ってもそんな翌年のことなんかどうなるかわからないとう方が
多いと思いますが、車や事務所を新築するといった、おおきな設備
投資を考えている場合には、予測がつくと思いますので、
設備投資の計画は、消費税の申告とセットで考えることを
おすすめします。
場当たり的に、設備投資してしまうと、消費税を多く払いすぎて
しまいますので注意しましょう。
- 編集後記
消費税の計算方法には、2種類あるということだけ
でも、知っていれば税理士に頼む時でも、丸投げに
ならないで済みます。
売上が5000万円以下の場合は、参考にしてみてください。
(日記)
稀勢の里が、全勝でなか日を折り返しました。
相撲の内容がとてもいいですね。
じっくり、相手を受けて立つ横綱相撲です。
あと、表情も穏やかでなにか掴んだ感じです。